紀伊山地の霊場と参詣道として、世界文化遺産登録されている、紀伊国一之宮の丹生都比売神社へお参りしてきました。
「丹生都比売神社」は、にうつひめじんじゃ、又は、にふつひめじんじゃ と読むのですが、いつまでたっても覚えれません…。先にも記しましたが、世界文化遺産 + 紀伊国一之宮 + 全国に約180社ある丹生都比売神を祀る神社の総本社 + 弘法大師ゆかりの聖地という全国でも稀な神社にもかかわらず、ホント申し訳ないことですが、忘れてしまうのです。
丹生都比売神社は高野山の麓、和歌山県のかつらぎ町に1700年前より創建され、弘法大師空海上人ゆかりの神社として知られています。古くから高野山への参拝前に立ち寄り、お参りするのが習わしとされているのです。そのあたりの由来や伝説など詳しいことは、丹生都比売神社のホームページよりご確認くださいませ。
さて、駐車場にクルマを置き、最初に目にするのは、2016年3月に補修工事が完了した色鮮やかな朱塗りの輪橋(太鼓橋)。境内の鏡池に架かる立派な橋の高さは3.2m、長さ18.4m、幅5.0mもあり、豊臣秀吉の側室、淀君が寄進したと伝わっています。早速、渡らせていただきました。
補修して1年以上経過したとはいえ、まだ新しく、土足で歩くのが申し訳ないと思うほど美しい橋でした。神社にある橋は、人間と神様を分ける境界線と聞いたことがあります。その中でも太鼓橋は通常より渡りにくくしていて、「ここからは神の領域ですよ」と示しているそうです。ですので、ドンドンと飛び跳ねたり、おしゃべりをしながら渡るのは厳禁なんですね。
さて、境内の規模についてですが、明治時代の神仏分離までは、56人の神主と僧侶に守られるほど大規模だったそうで、今の倍以上もあったそうです。しかし明治維新後、廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)によって起こった仏教破壊運動により、大半が取り壊されてしまったのです。それでも立派な造りには変わりありません。
写真でも確認いただけるのですが本殿は四つに分かれており、それぞれの御神徳は、
◆第一殿 丹生都比売大神
諸々の災いを祓い退け、一切のものを守り育てる女神。不老長寿、農業・養蚕の守り神。
◆第二殿 高野御子大神
弘法大師を高野山に導いた、人生の幸福への導きの神。
◆第三殿 大食都比売大神
あらゆる食物に関する守り神、食べ物を司る神。
◆第四殿 市杵島比売大神
財運と芸能の神、七福神の弁天さま。
それぞれ内部には、一間春日見世棚造の宮殿を収めているのですが、各本殿は正面の柱間が約3.4メートルほどあり、一間社春日造の社殿では国内最大級のものとなっています。
いかがでしたか、丹生郡比売神社。観光客に埋もれるような賑わいがないものの、他にないオーラを感じる神社でした。御朱印の文字も美しいですね。いつまでも心に残る大切なものとなりました。
和歌山県伊都郡 かつらぎ町上天野230
電話:0736-26-0102
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