2016年11月29日

こぼれ話「Ferie vol.57」神が宿る、水の国。熊野 第2話

こんにちは、Ferie編集室の中村彰宏です。


世界遺産の聖域を雄大に流れる熊野川とその支流にあたる北山川には全長31kmにも及ぶ大渓谷の“瀞峡〜どろきょう〜”が形成され、奥熊野のパワースポットとして人気のエリアとなっています。広大な自然のパワー(水量)で少しずつ侵食を繰り返し削られた岩が切立ち、まるでアドベンチャーシネマ。

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そんな秘境へ連れて行ってくれるのが、高圧の水流を噴出して浅い川底でも進むことが可能なウォータージェット船。超速いんです。簡単にいうと50名乗りのジェットスキー。

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以前にも乗船したことがありますが、テーマパークのアトラクション同様なんど乗ってもワクワクします。しかも往復約2時間も楽しめるというのですからたまりません。瀞峡までの道中で、たまに現れる浅瀬では船底をガッガッガッ!っと削りながら、そして時にはドォーンっとバウンドしながら進むのがジェットコースター的な感じで最高っす。

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そして瀞峡に到着すると屋根がウィーンっと開き、船はゆっくりと進みだします。オープンされた船は開放感たっぷり。視界が一気に開け、切立った岩の造形が現れるのです。その中には甲羅干しをしている亀に似た“亀岩”をはじめ“獅子岩”や“こま犬岩”といった変わった岩まで楽しめる様は、ディズニーランドのジャングルクルーズを思い出してしまいます。

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プライベートや取材も含めた中で、数々の観光船に乗船した中で、ここの船はピカイチ。

ウォータージェット船
瀞峡めぐりの里
0735-44-0331(志古乗船場)
新宮市熊野川町日足272
9:00〜17:00(乗船は9:30〜14:30まで)
年中無休
乗船大人3,440円、子ども1,720円



今宵の宿は、瀞峡めぐりの里、ウォータージェット船 志古乗船場からクルマで約40分ほどの、勝浦温泉 ホテル中の島。紀の松島に浮かぶ島全体がホテルという超大型の宿。

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見どころ満載ですが、我々の世代にとって欠かせないのが露天風呂。ここ中の島の“紀州潮聞之湯”は、その辺の温泉とはスケールが違います。島内に源泉6本を保有し、1日800トン、毎分560リットルと豊富な湯量を誇る天然温泉100%の温泉です。すべて源泉掛け流しの天然温泉。その名の通り太平洋の潮の音を間近に聞きながら入ります。私は3層に分けられた露天風呂の中から、海から一番遠く、温度が高い洞窟の中で疲れを取りました。

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温泉をいただいた後は、とれとれの海の幸。中の島をとりまく黒潮の海で育った活魚料理は豪快そのもの。お酒も進み撮影終了時にはすっかり出来あがってしまい部屋に戻るとドロのように寝入ってしまいました。

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おかげで取材疲れ一切なしで翌朝はスッキリ。カメラマンの松浦ちゃんとライターの木村ちゃんには悪いが、早朝、叩き起こして対岸の港、勝浦漁港でマグロの競りを取材しました。

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ここ勝浦漁港は日本有数の延縄漁法による生鮮マグロの水揚げ高を誇ります。見学者のための見学デッキもあるので早起きさえできれば誰でも見ることが出来るのです。その日は、外国の方の見学者が多かった印象。熱心に観覧されていました。

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競りの方法は仲買人さんが一本一本吟味して札に値段を書き込み入札するという方法。一発勝負で決定されるので入札は真剣そのもの。競り落とされたマグロはあっという間に出荷の工程へ進みます。

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少しだけお話を聞かせていただいたところ、鮮度がいいほどマグロも美味しいのかなと思っていましたがそうではなく、少し寝かせてから食べるほうが旨みが強くなるそうです。

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見学を終え港をぶらり散歩していると漁師さんが網を繕っている姿が見えましたので、お邪魔しない程度の距離を保ち近づいてみるとなにやら白い箱の中でうごめく姿が…。箱の中にはそこそこのサイズのイセエビちゃんがわらわら。その網は伊勢エビ漁の網だったんですね。「うまそー」っと思いながらも次の撮影があるので一旦ホテルへ戻りました。

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そして、その撮影とは、今回の表紙にもなりました紀の松島。逆光ですが透明感があり清々しい気持ちになる美しい一瞬でした。中の島さんの遊歩道を進み山上展望台から望む絶景の場所。

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この景色を見るために、ホテル中の島さんへ宿泊するのもアリと思える光景でした。

ホテル中の島
0735-52-1111
東牟婁郡那智勝浦町大字勝浦1179-9
1泊2食料金 10,500円〜(1室2名利用の場合)

勝浦漁港(魚市場)
東牟婁郡那智勝浦町大字築地7-2




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2016年11月28日

こぼれ話「Ferie vol.57」神が宿る、水の国。熊野 第1話

こんにちは、Ferie編集室の中村彰宏です。


今回の旅は熊野。紀伊半島の南部に位置するこの場所へ向かうには大阪からだと、3つのルートが予想されます。紀伊山地の険しい山を北から南へ、縦に越える国道168号線ルート。紀伊田辺を経由して西から東へ横に抜ける国道311号線ルート。そして海岸線をトレースするように走る国道42号線ルートに分かれており“昔から”アクセスはあまりよくない印象でしたが、“最近では”道路事情もよくなり、私個人の見解ですが、ドライブやツーリングコースとしては関西圏でも有数の景観に優れた気持ちのいい道へと変貌しているのです。特に進化したのが海岸トレースR42ルート。ズドンと高速でワープしたいのならコレ。阪和自動車が、すさみ南まで延びたことの影響が大きいのですが、新宮から太地町付近までバイパスの那智勝浦新宮道路が開通しておりさらにアクセスが楽になっていました。

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さて、熊野といえば世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に登録されていることは誰でもご存知でしょうが、星つきでレストランを評価することで有名な「ミシュラン」の観光地版で外国人の多くの方に読まれている「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」においても三つ星をいただいていることをはじめて知りました。ここでの評価は世界的に認められたという指標にもなっているそうです。どうりで外国人旅行客がわらわらいたのですね。

★★★「わざわざ旅行する価値がある」
★★ 「寄り道する価値がある」
★  「興味深い」

景観であれ、
美食であれ、
歴史であれ、


熊野は、素晴らしすぎるんです。

前置きはこの辺にして、こぼれ話をはじめましょう。

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紀伊山地の山中に鎮座し古式床しい雰囲気の熊野本宮大社を中心にしたエリアには、良質の温泉がたくさんありまして、そのすべてをご紹介したかったのですがその代表格として世界遺産のお湯「湯の峰温泉 つぼ湯」をご紹介しました。

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どのガイドブックを見ても、同じような写真ばかりなんですが、うちの松浦ちゃん(カメラマン)は違います。いきなり「入浴してもいいですか?」っと。ライターの木村ちゃんがお話を聞いてる隙にササッと脱いで、ザブーン。松浦ちゃんの中に画が浮かんだんでしょうね。入浴している目線からパシャパシャ撮り出したのです。「どの観光情報誌を見ても同じような写真ばかり・・・」と、移動中の車内で話していた会話にに反応したのでしょう。プロ根性を見せていただきました。

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カメラのモニターで確認すると「えー写真やなぁ」って思っていましたけど、誌面での扱いはそれほどでもありません。(ゴメンネ松浦ちゃん。)なので、せめてブログで大きく取り上げさせていただきます。
つぼ湯は30分交代制(大人770円)。洗い場はありません浸かるのみ。洗髪や身体を洗いたい場合はスグ近くの湯の峰温泉公衆浴場を利用することになります。こちらも、えー感じでした(大人250円)

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また、取材時期にはオープンしていませんでしたが、これからの季節なら、川底を掘ればお湯が沸く。大塔川をせき止めて冬季限定の野趣あふれる日本一の大露天風呂「川湯温泉 仙人風呂」とセットで入浴してはいかがでしょうか。クルマで10分程度の移動。

湯の峰温泉 つぼ湯
0735-2-0074
田辺市本宮町湯峰110
6:00〜21:30(湯の峰温泉公衆浴場)
無休(但し、清掃日年2回と天候によって休日の場合あり)
入浴料大人770円 ※予約不可



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つぼ湯で温まった後,向かったのが、熊野三山のひとつ熊野本宮大社。紀伊半島屈指のワインディング道路、ドライブでもツーリングでも頻繁に利用する国道168号沿いに高さ日本一を誇る大鳥居が目印。

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本殿は道を挟んだ高台に現在は移築されています。

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158段の石段参道を登り、総門をくぐると檜皮葺の威厳に満ちた社殿が姿をあらわします。主祭神は家都御子大神が祀られています。取材したのは10月下旬頃でしたので社殿前の門の絵馬は“申”でしたがこの頃より新年の準備に取り掛かるそうで“酉”の絵馬や、一文字の準備もされるそうです。

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熊野信仰の総本山のひとつで凛としたオーラをひときわ感じることが出来る熊野本宮大社で参拝した後は、茶房 珍重庵 本宮店の、熊野もうで餅をいただきました。お抹茶付きで350円。あまり大げさに 「 う ま い 」 なんていってしまうと宣伝しているようで“アレ”なんですが、ここは恐れず、断言してしまいます。
 マ ジ 旨 い  
      お 団 子 セ ッ ト   です。
お土産としての販売もありますが、是非現地でご賞味ください。

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熊野本宮大社
0735-42-0009
田辺市本宮町本宮1110
8:00〜17:00(参拝自由)

茶房 珍重庵 本宮店
0735-42-1648
熊野本宮大社前 瑞鳳殿内
9:00〜16:00
不定休(基本は水曜休、年末年始は無休)


posted by Ferie Staff at 16:40| Comment(0) | Ferieロケこぼれ話・裏話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月25日

Ferie vol.57 発行しました。

こんにちは、Ferieフェリエ編集室の中村彰宏です。

久々の更新ですが、お元気でしょうか?
ところで本日は、Ferie vol.57 12月号の発行日です。

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今回の巻頭特集は

神が宿る、水の国。熊野

 今回フェリエ編集室が目指したのは、神が宿ると伝えられる「熊野」。紀伊山地の豊かな自然に抱かれた聖地や温泉、さらに山海の幸まで、様々な魅力が満載のエリアです。訪れると、感動のシーンに出会える絶景や、地元ならではの美味、さらに心身ともにリセットできる癒しスポットなど…。気づけばすべての源は“水”にあり、静かで優しくもありながら、圧倒的なパワーを解き放っていまして。
 旅のお供となるのはドライブをより快適に楽しませてくれるジャガー「XJ LUXURY」。スムーズな走行と心地よい乗り心地、時には力強さまで感じさせてくれる頼もしい存在です。充実の大人ドライブを満喫し、来年へのパワーを注入した旅となりました。

※ ※ ※ ※

掲載できなかった、こぼれ話は少しずつUPしますので、ちょくちょく遊びに来てくださいね。


では。


posted by Ferie Staff at 16:57| Comment(0) | Ferieロケこぼれ話・裏話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする